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これがUFOだ!空飛ぶ円盤(1975年、日本)

監督:茂野一清
備考:アニメ

あらすじ…様々なUFO事件を取り上げる。

 タイトル画面の「UFO」の文字には「ユーホー」とルビが振ってありました。又、作品内でもUFOを「ユーホー」と発音しています。
 さて、この作品で取り上げられているのはマンテル大尉事件、ケネス・アーノルド事件、ヒル夫妻事件などです。私はその方面には詳しくないのですが、ヒル夫妻事件は何かの本で読んだ記憶がありますわ。
 最後に、ネタバレ防止のために結末は伏せておきますが、たかだか16分のアニメで真相が明らかになると思ってはいけませんぞ。

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シャーロック・ホームズの素敵な挑戦(1976年、英米)

監督:ハーバート・ロス
出演:ニコル・ウィリアムソン、ロバート・デュヴァル、アラン・アーキン、ヴァネッサ・レッドグレーヴ、ローレンス・オリヴィエ、ジェレミー・ケンプ
原題:The Seven-Per-Cent Solution
原作:ニコラス・メイヤー『シャーロック・ホームズの素敵な冒険』
備考:ミステリー

あらすじ…シャーロック・ホームズは重度のコカイン中毒に陥り、元家庭教師のモリアーティ教授にストーカー行為を働いていた。ワトスンはマイクロフトの協力の下、ホームズをウィーンのシグムント・フロイトのところへ送り、治療を受けさせる。フロイトによってホームズは正気を取り戻す。そんなある時、フロイトの患者で歌手のローラ・デヴローが病院に担ぎ込まれる。ホームズは、彼女が誘拐されていたのを逃げ出してきたのだと見抜き、事件を追う。

「シャーロック・ホームズの素敵な挑戦」人物関係図

 ホームズのコカイン中毒は有名で、例えば小説『四つの署名』の冒頭でいきなりホームズがコカインを注射する描写が出てきたりします。
 今回のシャーロック・ホームズはそのコカイン中毒がよりいっそうひどくなって正気を失っています。なるほど、ホームズがコカイン中毒をこじらせると、こんな風になるのか。
 それから、今作でホームズが付きまとっていたモリアーティ教授は、他作品ではホームズの宿敵として描かれることが多いのですが、こちらではホームズの妄執の被害者として描かれています。ただ、モリアーティやマイクロフトのセリフから過去に「何か」があったことが示唆され、その上、モリアーティを演じているのがローレンス・オリヴィエという有名なシェイクスピア俳優であることから、この人物も一筋縄では行かないものと思われます。
 次に、シグムント・フロイトについて。フロイトは実在の人物で、精神分析や催眠療法、夢判断などは実際にやっていたことです。この映画において夢判断はいささか未消化の感がありますが、催眠療法は最後に驚くべき効果を発揮します(もちろんネタバレ防止のために詳細は伏せます)。
 尚、念のために一つ注意をしておきますが、フロイトがホームズに施した治療法は19世紀のもので、21世紀の現在の治療法とは異なります。当時はこれが最新の治療法だった、という認識でいいと思います。

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シャーロック・ホームズ(目次)

桃花台ニュータウン-計画編-(1973年、日本)

 この映画は、YouTubeで観ました。
https://youtu.be/OrfXAvBm2T0

あらすじ…愛知県小牧市に桃花台ニュータウンが建設される。

 少々調べてみると、桃花台ニュータウンはその後、地盤沈下や土壌汚染、桃花台線(ピーチライナー)の廃止といった問題に見舞われた模様。
 しかしこちらの作品ではそんなことは出てこず、明るい展望を描いて終わっています。当時はそういった諸問題が噴出するとは思われていなかったわけですな。

【目次】
桃花台ニュータウン-計画編-
桃花台ニュータウン-建設編・第一部-
桃花台ニュータウン-建設編・第二部-
桃花台ニュータウン-建設編・第三部-

ナイル殺人事件(1978年、イギリス)

監督:ジョン・ギラーミン
出演:ピーター・ユスティノフ、ロイス・チャイルズ、サイモン・マッコーキンデール、ミア・ファロー、ジェーン・バーキン
原題:Death on the Nile
原作:アガサ・クリスティ『ナイルに死す』
備考:ミステリー

あらすじ…ナイル川をさかのぼる船の中で、資産家で新婚旅行中のリネットが殺された。「たまたま」船に乗り合わせていた名探偵エルキュール・ポアロが捜査に乗り出す。

 出演者の中にジェーン・バーキンがいると知って調べてみたら、何と彼女はメイドを演じていました。もちろん彼女が演じるのはただのメイドではなく、物語の中で重要な役割を果たすことになります。
 それから、この作品でエルキュール・ポアロを演じているのはピーター・ユスティノフなのですが、堂々たる巨漢であるせいか、船の狭い階段を上るところなどはいかにも窮屈そうです。太りすぎなのかもしれませんな。

 それにしても、今回殺されることになるリネットは敵が多すぎる。原作小説でも彼女は独善的で強引な性格の持ち主で敵がいましたけど、この映画では更に敵を増やしています。
 これだけの数の「敵」が同じ船に乗り合わせるというのは、ある意味凄い。

【エルキュール・ポアロの映画】
オリエント急行殺人事件(1974年)
死海殺人事件

名探偵登場(1976年、アメリカ)

監督:ロバート・ムーア
出演:トルーマン・カポーティ、ピーター・フォーク、デイヴィッド・ニーヴン、ピーター・セラーズ、ジェームズ・ココ、エルザ・ランチェスター、アレック・ギネス
原題:Murder by Death
備考:ミステリー、コメディ

あらすじ…謎の大富豪ライオネル・トウェインは自邸に5人の名探偵(とその助手)を集めて殺人事件を予告する。

「名探偵登場」登場人物一覧

 上記の登場人物一覧について少々説明を加えておくと、5人の探偵の下のカッコ内には元ネタとなったキャラクター名を記しておきました。又、登場人物の顔と名前を一挙に憶えるのは骨が折れるかもしれないと思ったので、名前の左に顔を載せておきます。

 さて、この探偵たちの中で元ネタを知っているのは、私の場合、ミス・マープルとエルキュール・ポアロだけですが、他の3人については別に知ってしなくても楽しめました。ちなみに、ポアロが…じゃなかった、ミロ・ペリエが先の尖った靴を履き、自分はフランス人じゃなくてベルギー人だとムキになるあたりはポアロそっくりです。
 それから、サム・ダイヤモンドを演じるのはピーター・フォーク。これってどこの刑事コロンボだ? いや、コロンボよりは多少は洗練されているか。
 又、ライオネル・トウェインを演じるトルーマン・カポーティは怪しさ満点。こいつはやばいぞというオーラがにじみ出ています。
 あと、盲目の執事を演じているアレック・ギネス。彼の名前はどこかで聞いたなと思ったら、オビ=ワン・ケノービの人でしたか。

 ともあれ、なかなか愉快な作品ですな。

【ミス・マープルの映画】
クリスタル殺人事件

【エルキュール・ポアロの映画】
オリエント急行殺人事件(1974年)
死海殺人事件

獄門島(1977年、日本)

監督:市川崑
出演:石坂浩二、司葉子、大原麗子、草笛光子
原作:横溝正史『獄門島』
備考:サスペンス

あらすじ…金田一耕助は瀬戸内海に浮かぶ獄門島にやってくる。そしてそこで凄惨な殺人事件が起こる!

「獄門島」人物関係図

 原作小説は数年前に読んだ記憶があるのですが、当ブログにてレビュー記事は書いていない模様。
 さて、原作小説では金田一耕助は友人の鬼頭千万太から直接頼まれて獄門島へ赴くのですが、この映画では両者の間に雨宮なる人物を介在させ、金田一は雨宮からの依頼を受けるという形を取っています。こうすることで金田一は友人として首を突っ込むのではなく、プロの探偵として来ていることになるわけです。そういえば最後に、金田一が探偵の経費として宿泊費を払うのもプロ意識のあらわれでしょうな。

 それから、本作では鬼頭嘉右衛門を演じる東野英治郎の存在感が大きかったように見受けられました。物語開始時点で嘉右衛門は既に鬼籍に入っており、回想シーンでしか出てこないから登場時間は短いのですが、それでもインパクトはあります。
 ネタバレ防止のために詳細は伏せますが、鬼頭嘉右衛門は今回の事件の重要人物であり、彼の果たした役割を考えると、よっぽどアクの強い老人だったはず。だとすると東野英治郎はこの役にふさわしいのかもしれません。
 あと、鵜飼章三を演じるピーターも印象的でした。どこか妖しいけど軽薄。そんな雰囲気を出しています。

惑星ソラリス(1972年、ソ連)

監督:アンドレイ・タルコフスキー
出演:ナタリア・ボンダルチュク、ドナタス・バニオニス
原作:スタニスワフ・レム『ソラリスの陽のもとに』
備考:SF

あらすじ…惑星ソラリスを調査していた宇宙ステーション「プロメテウス」からの通信が途絶する。そこで心理学者のクリスが調査のために派遣される。

「惑星ソラリス」人物関係図

 日本の首都高速が出てきた時は驚きました。正確には首都高速4号線で、DVDの一時停止を活用して映像内の看板をチェックしたところ、赤坂トンネル(0:33:14)や飯倉トンネル(0:36:45)などが確認できました。前半は上り、後半は下りの模様。
 そもそもこのシーンはアンリ・バートンが車を運転しながら電話でニックと会話しているところです。この点から愚考するに、ニックらのいる田舎との対比でおそろしく都会的な風景を持ち出し、しかも当時としてはあれがSF的な光景に見えたのでしょう。

 次に、宇宙ステーションの名前について。惑星ソラリスを調査している宇宙ステーションの名前は「プロメテウス」であり、これは示唆に富んでいるなと思い当たりました。
 ギリシア神話においてプロメテウスは人間を創り出した神です。一方、プロメテウス号の中では人間が創り出されている! 又、プロメテウスは人間に文字や火をもたらすなどの文化神としての役割を果たしており、プロメテウス号がソラリスに留まり続けるならば人間にとって新しい文化がもたらされるかもしれません。
 それから、プロメテウスは弟エピメテウスとの対比の中で、エピメテウスが「行動してから考える者」であるのに対して彼は「考えてから行動する者」とされています。そういえばこの作品の登場人物たちは考えに考え抜いていますな。心の声が描写されないので具体的に何を考えているのかはそれぞれ推測するしかないのですが、たとえ何を考えているのかはわからずとも、彼らが何かを考えていることぐらいはわかる。彼らの表情や哲学的問答、そしてハリーが最後に取った行動などから察すべし。

 最後に一つ。こんなところに行ったら私なんかは気が狂いますわ。

【ソ連映画】
イワン雷帝 第一部
イワン雷帝 第二部
戦艦ポチョムキン
バトル・フォー・スターリングラード 前編
バトル・フォー・スターリングラード 後編

霧の旗(1977年、日本)

監督:西村克己
出演:山口百恵、三浦友和、三國連太郎、関口宏
原作:松本清張『霧の旗』
備考:リーガル・サスペンス

あらすじ…北九州の小倉のタイピスト・柳田桐子は、金貸しの老婆殺害の容疑で逮捕された兄の弁護を、高名な弁護士の大塚欽三に依頼するものの断わられてしまう。やがて兄は獄死し、桐子は大塚欽三に復讐しようとする。

「霧の旗」人物関係図

 調べてみて驚いたのですが、「霧の旗」はテレビドラマとして何度も何度も映像化されています。ですので、読者の中にはドラマの放送をご覧になった方もいらっしゃることでしょう。
 ちなみに私の場合、「霧の旗」を観た記憶はありません。原作も未読です。

 さて、今回取り上げる1977年版映画の特徴の一つとして、主人公の柳田桐子を山口百恵が演じている、ということが挙げられます。なるほど、美人だ。
 しかしながら、柳田桐子という、不幸を背負い込んで憎悪と翳を抱えている女性を演じるには、山口百恵は美人すぎるし華もありすぎるように見受けられます。役に対して美人すぎる、というのは、同じ松本清張原作の「張込み」の吉永小百合と共通しているなと思いました。
 とはいえ、彼女の決して長いとは言えない芸能キャリアの中で珍しくも悪女を演じているのがこの作品であり、それはそれで貴重です。特に警察の事情聴取で虚偽の供述をしているくだりなんかは、いい味出してます。おじさん手玉に取られちゃいそうですわ。

【松本清張原作の映画】
点と線(1958年)
張込み(1978年)
無宿人別帳

徳川セックス禁止令 色情大名(1972年、日本)

監督:鈴木則文
出演:杉本美樹、三原葉子、女屋美和子、名和宏、渡辺文雄、山城新伍、山田小実昌、サンドラ・ジュリアン
備考:時代劇、R-18

あらすじ…徳川家斉の娘・清姫が九州の唐島藩主・小倉忠輝に嫁ぐ。だが、忠輝は女嫌いなので性交がうまくいかない。そこで忠輝はフランス娘・サンドラを当てがわれ、女体に開眼する。

 エロくて馬鹿馬鹿しい作品。ネタバレ防止のために詳細は伏せますが、最後に小倉忠輝の身に起こった「衝撃の結末」はその最たるもので、あまりの無茶苦茶ぶりに驚きました。
 他にも、清姫に見せる張り型に畏れ多くも葵の御紋が付いていたり、悪徳商人の博多屋が流暢なフランス語でサンドラを言葉責めにしたりと、色々とツッコミを入れたいところがありますが割愛。ネタが多すぎて一々取り上げていられませんわ。

 とはいえ、中には真面目なところもあります。
 これまたネタバレ防止のために詳細は伏せますが、最後の方で、ある重要人物が「セックス禁止令」に則って処刑されます。忠輝は処刑を止めようとしたものの時既に遅し。
 この時に、法律は作った者(この場合は忠輝)の手を離れると勝手に動き始める、といった主旨のセリフが出てきますが、こういった現象は現代でも起こりうる。例えば自分の政敵を排除する意図で作った法律に、自分の身内が引っかかってブーメランとして返ってきた、なんてことがあったりします。
 とまあ、少しは真面目なことも書きましたが、こういうのは全体から見ればほんの一部なので、観客としては単純にエロとギャグを楽しんでもいい。そんな作品です。

竜馬暗殺(1974年、日本)

監督:黒木和雄
出演:原田芳雄、石橋蓮司、桃井かおり、松田優作、中川梨絵
備考:モノクロ、時代劇

あらすじ…坂本竜馬は近江屋の土蔵に匿われる。陸援隊の中岡慎太郎や薩摩藩の中村半次郎などは竜馬の命を狙っていた。ところが竜馬は隣家の女・幡に接近し…。

「竜馬暗殺」人物関係図

 冒頭でいきなり原田芳雄(竜馬)のプリップリの尻をアップで見せつけてくれます。淀川長治氏や町山智浩さんなら喜びそうなシーンですが…。
 それから、坂本竜馬と中岡慎太郎がやけに仲いいなと思っていたら、中盤でこんなシーンがありました。

坂本竜馬×中岡慎太郎

 どう見ても事後です。本当にありがとうございました。
 とはいえ、中川梨絵(幡)の濡れ場などノンケ向けのエロシーンもあるので、ノンケの方もご安心を。それにしても、彼女はやけにエロいなと思ったら、日活ロマンポルノの女優だったとのこと。なるほどね。

 さて、軟らかい話はこのぐらいにしておいて、次は少々お堅い話題を。
 物語の後半で竜馬は慎太郎に「革命計画」を打ち明け、それによって薩摩藩が竜馬の命を狙う理由が明らかになります。その計画の詳細はネタバレ防止のために伏せておきますが、竜馬が暗殺の標的になるくらい薩摩藩にとって(おそらく長州藩にとっても)厄介なものだったことでしょう。
 ただし、作中で竜馬は武器調達に失敗しており、同様にこの計画も失敗する可能性もあったことも併せて指摘しておきます。

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桜田門外ノ変
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日本暗殺秘録

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