金環日食

普通のデジカメで撮影しました。

普通のデジカメで撮影しました。
あらすじ…水平社の部落に澄子という美少女がいた。中学生の少年(非部落)が、澄子と同じ部落の友人・梅村の手引きで澄子と不順異性交遊をする。それがバレて少年は寄宿学校へ追いやられる。そして二十年後、彼は梅村と再会する。その傍らには澄子がいた。
冒頭からいきなり、
村は野蛮で淫乱だった。その小字の一つは水平社の部落だった。(P76)
と、今では編集の段階で自主規制に引っかかりそうなことが書かれています。おまけに主人公の少年と梅村とのホモっぽい描写「旅行の時は抱き合って寝た」(P78)なんかがあったりします。
ちなみに、あらすじの段で不順異性交遊と書きましたが、それに該当する文章は以下の二つ。
澄子は勝気らしい上目遣いをして紅くなった。それから彼らは山へ隠れた。(P79)
岡の上と下で合図の声をあげる。そしてそれぞれ自由の枯れ草の中に消えて行く。(P80)
つまり澄子と青姦したってことですな。それも2回も。
【参考文献】
川端康成『掌の小説』新潮社
あらすじ…妻の死顔が凄まじかったので顔をマッサージしてやったら安らかな死顔になった。
恐ろしい形相で死んでそのまま硬直したということは、作品内では描かれていないものの何らかのマイナスの情念が妻の心にあったのでしょう。そんな状態で死なれたのでは、怨霊となって化けて出てきてもおかしくはない。
では、何が彼女をそうさせてのでしょうか?
ここから先は私の勝手な推理と空想ですので、当たっているかどうかの保証は全くありません。それでもよければ続きをお読みください。
まず、最後の一文に注目しました。
彼の少しきちがいじみた目を、妻の妹がこの世になく美しく澄んだ目で見返した。それからわっと泣き伏した。(P64)
最後の最後で妻の妹が出てきたということは、この妹がキーパーソンではないかと勘繰りました。
更にそこから空想を広げていくと…その妹が実は姉の夫に懸想していた。姉は女の勘でそれに気付いていて、自分の死後に夫を奪われるのではないかと危惧していたが病身ではどうにもならず口惜しい思いをしていた。その思いがあの死顔になった。妹はそれを見た時、心底ゾッとしたことでしょう。しかし、姉の夫がその死顔を安らかなものに変えてしまうと、ホッとすると同時にこの夫婦は愛し合っていたことを悟り、好きな男と姉の両方を失って泣き出した。…とまあ、こんなところですかね。
【参考文献】
川端康成『掌の小説』新潮社
あらすじ…友人と撞球の話をする。
撞球…ビリヤードか。
で、くだんの友人曰く、「六ヶ月のうち四ヶ月は一人で突いていたんだからね」(P111)…ということは、この友人は半年も田舎にこもってビリヤードし続けていたことがわかります。ブルジョアですなあ。
【参考文献】
川端康成『掌の小説』新潮社
あらすじ…童貞青年が、様々な女が自分に様々なアプローチをしてくるという妄想に浸る。
どうせ妄想の世界なんだから、脳内彼女の一人にさっさと筆下ろしさせてもらって、ヤリチン状態になってもよかったのに。どうせ妄想の世界なんだから…。
とまあ、こんなことを考えている私なんぞはまだまだ青いということでしょうかねえ。
【参考文献】
川端康成『掌の小説』新潮社
あらすじ…彼女が火事のある方へ向かって歩く。
「不思議に音のない世界である」(P29)の一文で夢オチ特定余裕でした。前後の文章からして群衆の喧騒や物が燃える音があって当然なのですが、それらがない世界となると、私の経験と知識から夢であると判断した次第です。
【参考文献】
川端康成『掌の小説』新潮社
近所のゲオで入手しました。
この中に「ゲオがオススメする韓流ドラマ在庫大量導入!」(P42-45)という記事があるのに注目。「ゲオではこの春イチオシの、韓流ドラマ作品を大量導入中!」(P42)とのこと。
いくら円高ウォン安で安く買えるからって、そんなに大量の在庫を抱えちゃって大丈夫でしょうか…。まあ、いざとなったら在庫処分すればいいか。
ちなみに私は、韓流ドラマよりもP40-41の「掘り出し物DVD 大・集・合!」の方に興味が行ってしまいます。トルコ映画「パレスチナ」は「イラク-狼の谷」のスタッフが作っているのか…。

あらすじ…観世音菩薩が自分に倒れかかってくる夢を見る。
夢から覚めた後、「私はこの夢に意見をつけて見た」(P28)と夢分析をしています。夢分析の内容についてはネタバレ防止のためにここでは伏せておきますし、話が短すぎるのでその夢分析が的確か否かの判断は着きかねます。
でも、夢をネタに書く場合、長いものならそのまま書いてもいいでしょうが、こちらのように短いものなら考察やら何やらを加えて原稿用紙の枚数を稼がねばなりますまい。
【参考文献】
川端康成『掌の小説』新潮社
某日、渋谷ヒカリエに行ってきました。
6月4日に8Fにて「川本喜八郎人形ギャラリー」オープン予定とのこと。これは行ってみたい。
あらすじ…下士官のY君が映画女優に恋をし、休日になると彼女の家の近くの公園へ行って、日がな一日、女優宅を眺めるようになる。
まず最初に、アンドロギュノスとは何でしょうか?
古代ギリシアの哲学者プラトンの著作『饗宴』の中で、喜劇詩人アリストファネスがこんな話をしています。昔々、人間には男-男、男-女、女-女がいて、その力を恐れた神によって男と女とに分割されてしまった。だから男と女は失われた片割れを探し求めるのだ云々。
アンドロギュノス(Androgynous)とはこの話に出てくる男-女のことで、今では半陰陽(両性具有、ふたなり)という意味もありますが、本作ではただ単にこの男-女と解釈してよいでしょう。

さて、本作の主人公であるY君もアンドロギュノスの末裔(子孫)として、失われた片割れ(女性)を求めて活動するのですが…彼がやっていることは今ならばストーカーの所業ですな。
【参考文献】
渡辺温『渡辺温全集 アンドロギュノスの裔』創元社
あらすじ…休日に一人の兵士が原っぱで寝そべっている。兵士は空に向かって発砲するが、その弾がまっすぐ落ちてきて彼の額を直撃し、彼は死ぬ。シャーロック・ホームズが調査するが…。
最後になぜかシャーロック・ホームズが出てきて捜査します。
シャアロック・ホルムスが眼鏡をかけて兵隊の死因をしらべに来たのだがこの十九世紀の古風な探偵のもつ観察と推理とは、兵隊の心に宿っていた最も近代的なる一つの要素を検出し得べくもなかったので、探偵は頭をかいて当惑したと云う。(P351)
一応、シャーロック・ホームズも近代の人間なんですがねえ。まあ、近代の定義なんて色々あるだろうから、「最も近代的なる一つの要素」の解釈もそれによって随分と変わるに違いあるまい。
とはいえ、本文の中に「兵隊は街へ活動写真を見に行く小遣銭を持っていなかったので」(P350)とあり、もしもこの作品の舞台が活動写真(映画)が登場するギリギリの19世紀末だとしても、その時代はシャーロック・ホームズの晩年に当たります。従って、ホームズがこの時には「十九世紀の古風な探偵」として時代遅れになっていた次第。
さて、それではどうして兵士は発砲したのでしょうか?
兵隊は青空の水々しい横っ腹へいっぱつ鉄砲を射ち込んでやりたい情慾に似た慾望を感じたのだ。ああ一体それはどういうことなのだ?!(P350)
どういうことなのだ?!…って、作者よアンタもわからないのか。ともあれ、フロイト的解釈では鉄砲は男性器の象徴であり発砲は射精の象徴です。又、「水々しい横っ腹」という語は女体を連想させます。
要するに兵士のこの行為は性交の代償行動だったと見ることができるのです。そう考えてみると、「情慾に似た慾望を感じた」のも不思議ではありませんな。春を買う金もなくて性欲を持て余していたんでしょうかねえ。
私は時折フロイト的解釈を持ち出してきますが、それは便利だから利用させてもらっているのであって、その解釈がしっくり来るかどうかは別です。では今回はどうかというと、正直言って腹にストンと落ちてこない感じがします。
ま、しっくり来るのが欲しかったら、他を当たるか自分で論考するかして下さいな。
【参考文献】
渡辺温『渡辺温全集 アンドロギュノスの裔』創元社
あらすじ…松原君が男爵令嬢と称する女・百合子と銀座でデートする。
ストリートガールの語について調べてみたら、街娼という意味だとのこと。街頭に立って客引きをする売春婦のことです。
だとすると、この百合子は娼婦であって、高野男爵の妹というのは嘘っぱち。とはいえそんなことは松原君の方も承知していると見えて、
『――百合子さんは一体何処で、男爵の兄さんと知り合いになったの?』(P240)
と訊いています。どうやら松原君は彼女を高野男爵の情婦だと思ったようです。百合子は否定しましたが、それもどこまでが本当やらわかったものではありません。
【参考文献】
渡辺温『渡辺温全集 アンドロギュノスの裔』創元社
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